本記事は、「奨学金を申請したいけどどうすればいいかわからない」「書き始めたけど途中で詰まってしまった」という方のための記事です。
最も多くの人が悩むであろう申請理由の書き方を、申し込みに必要なものの紹介から、実際に書類を書く際の手順とポイント、申請理由を書く際に役に立つ7つの例文を、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を例にとり注意点を交えながら解説します。
まずは必要な書類を手元にそろえるところから始めましょう。
奨学金の申請に必要な書類は学生の場合、在籍している学校の先生に相談することでもらえます。奨学金の申込み時期に関しては、以下の動画がわかりやすいので紹介させていただきます。
申し込みに必要な書類は下記引用の通りです。
・提出書類一覧表【様式①】
・確認書【様式②】(給付)、【様式③】(貸与)
・確認書に親権者が署名できない場合の追加書類
・申し込み資格に関する証明書類
・社会的養護に関する証明書類
・収入に関する証明書類
・障害のある人に関する証明書類
・単身赴任実費計算書【様式⑧】
+ 生計維持者の単身赴任の実費に関する証明書類
・長期療養費計算書【様式⑨】
+長期療養費に関する証明書類
・災害等による長期間収入減(支出増)の証明書類
・マイナンバーの代用書類
・海外住居者の提出書類
引用:申し込みのてびき
はじめに1点注意です。
書類は絶対にあなた自身で書きましょう。
もし本人以外が記入したことが発覚した場合奨学金を支給されない場合がありますので、しっかりと自分で書きましょう。
ただし、奨学金の書類は項目によって書く人が指定されています。
逆に家族に記入してもらう蘭を自分で記入してしまうと不備とみなされ審査で落とされてしまう場合がありますのでご注意ください。
※書類の中身は毎年変化があるので、今回は2021年度のものを例に取り上げます。実際に書類を準備する際は情報が最新かの確認をして下さい
項目のひとつひとつは難しくはありません。
家族や先生と相談しながらゆっくり確実に記入していきましょう。
それでは、全体の流れを確認していきます。
まずはじめに、書類の中から「申込みのてびき」という冊子を取り出してください。
そのなかにある「様式集」という書類が、提出しなければならないものです。
ひとによってどの書類を提出しなければならないのかは違うので、「申込みのてびき」のなかの「申込内容の確認」を順番に記入し、それをもとに必要書類一覧のページと照らし合わせながら自分に必要な書類はどれなのか判断してください。
「提出書類一覧表」と「確認書」は必ず提出しなければならない書類なので注意が必要です。
記入時の具体的な注意点
・記入には油性で消えない黒か青のボールペンを使いましょう。
・記入は必ずその人自身が行ってください。家族の欄を自分で書いてはいけません。
・ハンコは押印欄のある部分以外は不要です。
・修正する際は修正液やテープなどは使わず、二重線をひき、その下に見やすく書き直しましょう。ここでもハンコは不要です。
・様式集の書類はコピーしても問題ありませんが、一枚の紙に両面印刷でコピーしなければ不備となってしまうので注意しましょう。
・書類の上の方にある「受付番号」は今は空欄で問題ありません。
次に、「マイナンバー提出書のセット」を取り出しましょう。そのなかの「マイナンバー提出書」も提出しなければならない書類です。書き方はこれまでの書類と大きな違いはありませんが、この書類だけはコピー不可となっているので注意が必要です。また、この書類に書かれているIDとパスワードはあとで必要になるので、特に大切に扱ってください。
最後に、「スカラネット」というインターネット上での申し込み手続きを行います。スカラネットへの入力をする際には、事前に「スカラネット入力下書き用紙」に内容を記入しておく必要があります。この紙自体は提出するものではないので、インターネット上でダウンロードも出来ます。
ここで、後ろのほうに「家庭事情情報」という欄が登場します。これが奨学金の申請理由です。この項目については後で詳しく解説します。
下書き用紙を書き終えたら、一度学校の先生に全ての書類を確認してもらいましょう。問題がなければ「学校からもらえるユーザIDとパスワード」、「マイナンバー提出書の申込IDとパスワード」を使って、スカラネットでの申し込み手続きに進めます。無事にスカラネットへの入力が完了したら、「受付番号」が表示されるので、これを様式集の各書類とマイナンバー提出書に記入すれば、晴れて記入作業は完了です。
書類の内容などは毎年少しづつ変わりますが、記入の流れは同じです。
わからないことなどは家族や先生に相談しながらしっかりと最後まで書きましょう。
次に、申請理由の書き方についてです。
必要な書類のほとんどは、情報をただ入力していくだけの単純なものですが、家庭事情情報の欄だけは違います。これは、奨学金を申請する理由を200字以内で記入するという項目ですが、何を書けばいいのかわからなくなる方が多いです。
この文章の書き方について解説をしていきます。
細かい申請理由は人それぞれですが、どんな理由であろうと書き方は変わりません。
・「なぜ、どれくらいお金が足りないのか」奨学金が必要な理由
・「なんとかして進学あるいは在学したいという意思」学業に励みたいという想い
・「以上の理由で奨学金の受給を希望します。などといった言葉」文章の締め
この三点を押さえてて書きましょう。
以下、それぞれ詳しく解説をしていきます。
まず、あなたの家庭の収入と支出について記入します。
日本学生支援機構の審査項目に経済状況が入っているため、あなたの家庭の経済状況を細かく伝える必要があります。
そのため審査員があなたの経済状況を想像できるようにするために、具体的に書く必要があります。
ここで大切なのは、文字数は限られているので、簡潔に事実だけを書くことです。
また、貸与奨学金の第一種、第二種を併用したうえで、第二種の最高月額を申請した場合などの場合には、何故それだけの額が必要となるのかの具体的な説明を求められます。
次にあなたの進学したい気持ちや、学生を続けたいという気持ちを伝えましょう。
あなたの学業に励みたいという気持ちを、率直に言葉にしてください。
ここで大切なのは、余計な表現などは避けることです。やはり文字数は限られていますから、端的に具体的にはっきりと書きましょう。
文章全体の説得力などは次の項目で生まれるものなので、安心してください。
まずはじめに奨学金が必要となる「理由」とそれを説明する「具体例」を書きましたね。
このあとで、文章の最後にこの文章の「結論」(この場合では、奨学金が必要であるという事実のこと)を述べて締めることで、一般に説得力のある文章構成といわれている「理由」→「具体例」→「結論」の流れが完成します。
このようにして、短く簡潔ながら説得力のある文章を書くことが出来るのです。
上でも述べましたが、印象を悪くするようなことは絶対に避ける必要があります。
奨学金制度は、様々な理由で支援を受けることが出来ます。
しかしながら、返す必要のない給付型奨学金や、無利子で借りることのできる貸与型第一種奨学金などは審査基準が厳しく、理由によっては優先度が低いとみなされ、落とされてしまうかもしれません。
以下に様々なパターンを記載してありますので、それらを参考にしながらあなたの実情も考慮し、あなたの言葉で書きましょう。
それでは具体的に何を書けばいいのか、ポイントを解説していきます。以下の7つのパターンから、自分にもっとも当てはまっていると思うものをチェックし参考にしましょう。
母子家庭や父子家庭の場合は該当する人も多いでしょう。親がはたらける状態になく休職していたり無職である、という場合も該当するかと思います。単に収入の低い職業だから、という場合もあるでしょう。
多くの状況が考えられますが、とにかく家庭の収入が慢性的に少なくて学費を賄えない場合です。
この場合では、具体的な数字を詳しく書くことが大切です。収入が少ない理由を端的に述べ、どれくらいのお金が不足しているのか、数字で書くとよいでしょう。
例文
「私の家庭は母子家庭で、母の収入も決して高くはなく、父からの養育費も充分ではありません。実家からの仕送りは月に○万円が限界だと言われています。大学の学費には年間○○○万円ほど必要で、一人暮らしをしながらアルバイトだけで賄おうとすると、学業に支障をきたすのではないかと不安になります。安心できる環境で学業に励み、将来は母に楽をさせてあげたいと思っていますので、奨学金の貸与を希望します。」(191文)
このパターンは、親が失業してしまった、転職した、給料が減ってしまったなどの事情が該当するでしょう。また、両親の離婚など、家庭の経済状況に大きな変化のあった場合も該当します。
様々な理由で家庭の経済状況が悪化してしまった場合です。
この場合では、なぜお金が足りなくなってしまったのか、その理由をはっきりと書くことが大切です。また、コロナ渦での影響については、「コロナで~」等のくだけた表現は避け、「新型コロナウィルス感染症の影響で~」などと正式な名称で書くようにしましょう。
例文
「新型コロナウィルス感染症の影響で父が失業してしまい、再就職も難航しています。家庭の経済状況は激変し、かなり苦しい状態にあります。貯金があるから学費は心配するなといわれましたが、経済的に、今のままでは無事に卒業まで通い続けることが出来る状況ではないと感じています。両親にこれ以上の負担を強いることは不本意ですし、盤石の状態で学業に専念していきたいと考えていますので、奨学金の貸与を申請します。」(195文字)
兄弟が多い家庭などはこのパターンに該当します。病気の家族がいて、治療や介護などの費用が発生している場合もこのパターンでしょう。事故や災害に見舞われ、突然の出費が発生してしまった場合なども該当します。ほかにも、借金がある、近々大きなお金が必要になる見込みがあるなど、なにか大きな支出を抱えていて学費をねん出する余裕がない場合です。
この場合では、支出の具体的な内容と、それが家計を圧迫しているという事実を書くことが大切です。「~が原因でお金には余裕がない」ということを端的に伝えましょう。
例文
「私の妹は持病を患っており、その通院費は決して安くはありません。両親の年収は特別低いわけではありませんが、我が家の経済状況は、余裕のあるものではないと思います。父親からは、大学は国公立にしろと言われていますが、私の第一志望校は私立の大学です。奨学金に頼り、将来への負担を強いてでも、第一志望校への入学を諦めたくはありません。自分の学びたいことに真剣に取り組むため、奨学金による援助を必要としています。」(199文字)
様々な理由から、親の援助に期待できない場合です。なかには金銭面以外の理由で親に進学を反対されているという人もいるかもしれません。
この場合では、現状に諦めず進学したい気持ち、そのためには奨学金による支援が必要であるという点をはっきりと書きましょう。あなた自身が、学業のために経済的な支援を必要としていることを伝えるのが重要です。
例文
「私は両親から高卒で働くよう勧められています。進学を希望する旨を伝えましたが、その場合の学費は一切負担しないと言われました。アルバイトをしながら大学に通うことを考えていますが、年間の生活費と学費を合わせた額は膨大で、そのすべてを自分一人で賄うことは、学業との両立の面から厳しいと予想されます。将来をより豊かにするために大学で学び、立派な社会人になるために、奨学金による支援を求めます。」(191文字)
一人暮らしの費用が必要で、学費にまで手が回らない人などはこのパターンでしょう。学科によっては、教材費などにお金が必要なこともあります。他にも留学など、あなたの夢のためにやりたいことに費用がかかる場合なども該当します。
この場合では、学費以外に何に費用がかかるのかを具体的に述べる事が大切です。また、場合によっては、何故その費用をかけてまでそのものやことが必要なのかについても触れるとよいでしょう。
例文
「私の通いたいと思っている学部は、学費とは別に教材費などにも年間で○○万円ほど必要です。さらに、実家から離れた土地であるため、一人暮らしの費用も必要になってきます。父と母の稼ぎだけでは、このすべてを賄うことは難しく、私自身アルバイトなどもしながら学業に励む所存ではありますが、学生という身分故、それにも限界があります。望んだ学問を学び、将来へ生かすために、奨学金による支援を希望します。」(192文字)
学科によって、アルバイトなどで学費を賄う余裕がなくなるような忙しさになることも考えられます。あるいは、なにかあなたの学業や生活にとって大切なことに時間を割かなければいけないのかもしれません。
この場合では、アルバイトなどで学費を賄うことが出来ない理由と、それがあなたの学業や生活にとって必要不可欠である、という点を伝えましょう。学業を優先するための支援なら、制度の理念に合致していますから、胸を張って主張するべきです。
例文
「私は現在、実家を離れて一人暮らしをしながら大学に通っています。両親の収入では、学費の面倒を見てもらうので精いっぱいで、家賃や教材などの費用は自分で稼いで生活をしているのですが、学年が上がり、増えた課題の量や広くなったテスト範囲への対策などでアルバイト勤務に割ける時間が減っています。大学で学ぶための生活費のため、教材費のため、そして学生の本文である学業を第一とするためにも、奨学金の貸与を希望します。」(200文字)
奨学金制度は、様々な申請理由が認められることがあります。親への負担を減らしたいから、金銭的に自立したいから、将来的に資金面で不安があるから、などなど・・・。
今すぐに学業が立ち行かなくなるような理由に比べれば優先度が低いとみなされ、給付型奨学金や貸与型第一種奨学金の審査には落ちてしまうこともあるかもしれませんが、貸与型第二種奨学金の審査には充分に可能性のある理由です。
例文
「我が家は、両親と年の離れた妹と私との四人家族で、数年後には父が定年を迎えます。今はまだ蓄えもありますが、経済面での不安は拭えません。少しでも家族への負担を減らしたいとは思っていますが、二年生になり、学業を最優先にしたい気持ちもある為、アルバイトで賄える額には限界があります。将来は立派な社会人として家計の助けになろうと考えています。そのためにも、学業に専念できるよう、奨学金の貸与を求めます。」(196文字)
・初めに「なぜ、どれくらいお金が足りないのか」を書く。
・次に「なんとかして進学あるいは在学したいという意思」を書く。
・最後に「以上の理由で奨学金の受給を希望します。などといった締めの言葉」を書く。
・絶対に「事実と異なる嘘」を書かない。
申請するあなた以外の人が書いた文章や、嘘、インターネットに掲載されている文章の流用などは、印象を悪くしてしまうこともあるので絶対に避けるべきです。
例文とポイント解説を参考にしながら、頑張って自分の言葉で書き上げてください。
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